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「惡の華」鈴木福✖️あの

ボードレールの詩集『惡の華』を愛読する中学生・春日高男(鈴木)は、憧れの同級生の体操着を盗んだところをクラスでも異質な存在の仲村佐和(あの)に目撃されたことをきっかけに、周囲や自身への嫌悪感や焦燥感に翻弄され、仲村との不思議な共犯関係にハマっていく。思春期の繊細さと危うさを描く本作に心も体も極限状態で挑んでいるW主演の2人が現場での特別な体験や作品への想いを語った。

――同名の原作マンガは、これまでに映画化やアニメ化もされている人気作ですが原作を読んだ感想は?

鈴木 僕は今回ドラマをやらせていただくことを自分の中で決めた上で、初めて読んだんですが正直“やばい…”となりました(汗笑)。“これを自分がやるのか?”という焦りや不安、同時に喜びもあって。読めば読むほど、魅力的なキャラクターたちから入ってくるものがありました。僕が演じる春日は山に囲まれた町で生まれて、生きて、死んでいくことに対して葛藤する少年なんですが、それが仲村さんと出会うことで自分を解放し、自分を知って、その中で壊れるもの・失うもの、また得るものもあって成長していく。最初はなんとなくのイメージで捉えていた部分があったんですが、何度も読むうちに日々感じることがあって、これまで分からなかったことも教えてくれて、撮影期間を通して本質を探っていったら自分と共通する部分もありました。

あの 僕はマンガには疎くて、もとは知らなかったんですけど、当時の僕を知っている身近な⼈たちから、「このマンガの登場人物があのちゃんみたいだから、読んでみて」とか「あのちゃんに多分必要なマンガだと思う」みたいに言われて。僕は人に言われて何かを読むことは基本ないんですよ。でも、あまりに言われたから読んでみたら、確かにすごく訴えかけられてる気がしたし、自分自身が春日みたいな人と関わったと思えるような経験もあって、腑に落ちて救われる部分だったり、(原作の中に)他人とは思えないような景色がすごくあって。同時に、福くんの言うように自分だけじゃなく、多分多くの人がそういう感情になるんだろうなって。最初に読んだのは結構前なんですけど、今回再び作品を読んで、また捉え方が変わって、解像度が違ったりもして、何度も楽しめるなって思いました。

――それぞれの役を演じる上で意識したことは?

鈴木 原作の春日は中学生らしいかわいらしさ、コメディータッチな雰囲気から、絵がどんどん変わっていくので、その変化はドラマでも見えるものになるよう意識しました。

あの クラスや社会だったり、山に囲まれた世界になじむことがその世界における“普通”だけど、仲村さんはそこに流されずに自分の“普通”を正直に生きている人だなって思いました。狂気的で猟奇的で、何を考えてるのか分からないみたいな捉え方もしやすいし、もちろんそうでもあるんですけど、春日に向き合う時は特に人間らしさや優しさもあるなって。

鈴木 あのちゃんはもう撮影初日からバチバチに役にハマっていて、見ていてめちくちゃ気持ちがいいというか。“自分もやるしかないぞ!”と思ったし、僕も含め現場のみんなの士気を上げてくれましたね。

あの 福くんは最初、笑い方がちっちゃい時と変わんないのが素敵だなと思いました(笑)。あと演技に対しての真面目さ、誠実さが一緒にいると伝わってくる。大人というか、周りをすごくよく見てる方で、そこは圧倒されました。

鈴木 めっちゃ嬉しいです(笑)。

<続きは、TVnavi4月号をご覧ください。>

写真/福本邦洋 文/渡辺史

すずき・ふく
2004年6月17日生まれ、東京都出身。最新作は映画『ヒグマ!!』『禍禍女』など。ドラマ「時計館の殺人」が2月27日よりHuluにて配信予定。

あの
9月4日生まれ。「あのちゃんねる」(テレビ朝日系)「あのちゃんの電電電波♪」(テレ東)にレギュラー出演中。全国ツアー「ano HALL TOUR 2026」(3月7日~5月31日)開催予定。著書『哲学なんていらない哲学』(KADOKAWA刊)が発売中。

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