毎週金曜 深0:12〜0:42 テレ東系
40歳を目前にして人生に焦りを感じ、ふと「恋人をつくる」などやりたいことリストを書いた主人公・十条雀(風間俊介)。10歳年下のイケメン部下・田中慶司(庄司浩平)が、そのリストを共にかなえようと言い出したことで始まった大人のオフィスラブストーリーが放送中だ。「仮面ライダーガヴ」などで活躍中の庄司に、役のこと、風間との共演のこと、そして自身の目標について聞いた。
物語を分厚くできる俳優になりたいです
「慶司は一見クールですけど、人の良いところや優しさに気づけて、仕事にも真面目に取り組む人間です。雀さんとの関係値が進む中で、雀さんが年齢差を気にしてると明文化されていきますが、実は慶司もキャリアの差や自分の至らなさを感じている。そんな2人がお互いの関わりによって変化していくところが丁寧に描かれているのが、原作の魅力であり、今作の面白さだと思います」
原作は、BLアワード2024総合コミック部門で1位を獲得したマミタの同名人気コミック。だが、風間も庄司も「BLだから」というアプローチはしなかった。
「人間愛の延長線上に恋愛があったという形だと思っています。同性・異性問わずに、それはもうあるものですし、風間さん演じる雀さんと慶司としての日々を過ごしていく中で芽生えた〝愛おしい〟という感情なんだろうなと思います」
風間とは初共演となる。凶悪や気弱など、ありとあらゆる人物を自在に演じてしまう実力派俳優との芝居には、多くの発見があった。
「一視聴者として拝見していた方でした。たくさんのキャリアを積み上げていらした信頼と実績があるのは間違いないですし、ご自身も『全て合わせたら前科46犯くらいかも』とおっしゃってました(笑)。今回は温かい作品なので、後ろ姿だけでもその雰囲気を出されていて。そこに雀さんとしていらしてくださるだけで安心できました。芝居のキャッチボールにたくさん参加できたことは、とても光栄に思っています。お芝居には正解はないですが、瞬間的に良いであろうと思えるストライクゾーンに、常にいい球を投げてくださるんです。うまい人とスポーツをすると自分もうまく感じることがありますよね(笑)。その現象が起きたんですよ」
芝居に迷うことがあってもいいのだと知ったという。
「自分がやりたいと思っていたことと違うリアクションが風間さんから返ってきて、『わからない』と思いながら撮ったシーンがありました。でも監督から『その感じがリアルだった』と言っていただけて、『わからない』を怖がらず、ちゃんと映像に残してあげることも大切なんだなと知りました。今までだったら無理やり高速で理解していたのを、風間さんの圧倒的なパワーがそうさせてくれなかった。知らなかった瞬間を何回も経験させていただけて、ある意味、救われたと思います。常に現場全体にポジティブなエネルギーをもたらしてくださいましたし、人間として素敵だなと思える雀さんを彩り鮮やかに演じてくださった風間さんには感謝しかありません。今後、僕が俳優として活動する上でも、とても大きな出会いだったと思います」
<続きは、TVnavi9月号をご覧ください。>
写真/福本邦洋 文/早川あゆみ
1999年10月28日生まれ、東京都出身。主な出演作は「魔進戦隊キラメイジャー」、「君とゆきて咲く〜新選組青春録〜」など。「仮面ライダーガヴ」(テレビ朝日系 毎週日曜 前9:00)、「NHK俳句」(Eテレ 毎月第1日曜日 前6:35)に出演中。