餡蜜原作の同名人気漫画を実写化した映画『隣のステラ』。幼なじみながら“芸能人と一般人”という近くて遠い存在になってしまった2人の切なくもどかしい恋模様を描いた本作で、ヒロインの千明を演じた福本莉子と、彼女が片想いする昴を演じた八木勇征に、お互いの印象や現場全体で作り上げたというキラキラ青春ラブストーリーの撮影エピソードについて語ってもらった。
8月22日公開
サウナに筋トレ…共通点満載の2人が幼なじみ役を好演!
――お2人は本作が初共演でしたが、お芝居を通して感じた、お互いの俳優としての印象や魅力について教えてください。
福本 八木さんを見ていて純粋に思ったのは、漫画の昴が本当に現実世界に出てきた!ということ。昴は千明に対して思わせぶりなことを言ったりもするんですけど、そういう台詞もすごく自然に聞こえるんです。漫画の台詞をナチュラルに発するのって結構難しいところもあると思うんですけど、八木さんはそれをとてもリアルに自分の中に落とし込んで演じられていて。そこが本当にすごいなと思いました。それに、私がどんな感じで演じようとも、その都度しっかり受けて返してくれるので、初共演でしたが、かなり安心感がありました。
八木 2人のシーンの時って大体、同じくらい台詞があるのがオーソドックスだと思うんですけど、この作品ではちぃ(千明の愛称)がずっとしゃべっているんです。しかもちぃは性格がちゃきちゃきしてるから、常にキビキビしたテンションで話さないといけなくて。結構エネルギーを使うと思うんですけど、莉子ちゃんはそれを撮影中、ずっと途切れさせることなくやっていたのがすごいと思いました。それに、普段からしっかりしていて、めっちゃ頼りになるんですよ。〝次、こっちだよ!〟みたいな感じでリードしてもらえるので、僕は後を追いかけていくだけ。たぶん、僕がうまくお芝居を返すことができたのは、莉子ちゃんがいつでも高い熱量でぶつかってきてくれたから。そういう意味でも、すごく助けられていたと思います。
――千明と昴の〝幼なじみ〟という関係性を表現するために意識したことや、距離を縮めるためにしていたことはありますか?
八木 現場ではカメラが回っていない時など、少しでも時間があればなるべく会話するようにしていました。サウナとか筋トレとか、共通する趣味がたくさんあったんです。僕は元々、大学時代にパーソナルトレーナーのバイトをしていたのですが、話してみたら莉子ちゃんもしっかりトレーニングをしている方で。しかも同世代の女の子が確実に知らないようなトレーニングの名称とかも知っているので、びっくりしました。
福本 意外と似ているところが多かったんですよね。学生時代に部活でサッカーをしていたっていう共通点もありました。
八木 そうそう。それもあってコミュニケーションがすごく取りやすかったので、特に意識しなくても自然と距離が縮まっていった気がします。いいギャップもたくさん見つけられました。
<続きは、日本映画ナビVOL.118をご覧ください。>
写真/栗原達也 文/深田尚子 ヘア&メイク/[福本] 伏屋陽子(ESPER) [八木]福田翠(Luana) スタイリスト/[福本] 武久真理江 [八木] 平松正啓(Y’s C)
ふくもと・りこ
2000年11月25日生まれ、大阪府出身。16年に第8回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリを受賞。18年にスクリーンデビューを果たす。近作に映画『劇場版 トリリオンゲーム』『お嬢と番犬くん』『# 真相をお話しします』(25年)、テレビドラマ「全領域異常解決室」(24年)など。
やぎ・ゆうせい
1997年5月6日生まれ、東京都出身。18年にFANTASTICS のボーカルとしてメジャーデビュー。近作に映画『矢野くんの普通の日々』(24 年)『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』(25年)、テレビドラマ「婚活1000本ノック」「南くんが恋人! ? 」(24 年)「あやしいパートナー」(25年)など。グループとしては7月19~21日にさいたまスーパーアリーナでのライブ、9月6日より全国8都市18公演をまわるアリーナツアーを開催。
原作:餡蜜『隣のステラ』(講談社「別冊フレンド」連載)
監督: 松本花奈 出演:福本莉子、八木勇征、倉悠貴、横田真悠、西垣匠、田鍋梨々花/清水美砂、宮崎吐夢、紺野まひる/野波麻帆、浜野謙太
東宝配給 8月22日公開
© 餡蜜/講談社 © 2025 映画「 隣のステラ 」製作委員会