ある日突然、食品事故で子供を失った母親が、事故を起こした店の社長の3歳の娘を誘拐し復讐を果たそうとするが…。サスペンスフルな物語で、主人公の中越を演じている北川景子。作品の企画内容を聞いた最初の感想は?
毎週月曜 後10:00〜10:54 カンテレ・フジテレビ系
ドキュメンタリーを撮っているようなリアルな芝居をしたい
「私は現在、2人の子供の母親ですが、この企画のお話をいただいたのは数年前で、その時はすでに上の娘が生まれていました。物語に出てくる子供たちの年格好が娘と近かったこともあり、すごく興味深く企画書を読ませていただきました。そして、子を持つ親としてすごく共感する部分もあり、挑戦してみたいと思いました。初めて今作の監督とお会いした際に、私個人としては、サスペンスやスリルといった脅威に満ちた作品というだけでなく、ドラマでありながらもドキュメンタリーを撮っているような、そのくらいリアルな芝居にチャレンジしたい旨をお伝えしました」
紘海の印象を尋ねると、とても愛情深い女性だと語る北川。そして、紘海が図らずもとってしまった行動を一概に責めることはできないという。
「誘拐はもちろん許されることではありません。ですが、わが子という自分より大切な存在が一瞬にして失われてしまい、自分の一部どころか大半をもぎとられたかのような絶望を抱え、夫婦間もうまくいかなくなり、すべてを失なってしまった状況の中、常軌を逸した行動をとってしまった紘海のことを完全に責めることができない気持ちもあって…。普通の状態だったら絶対にそういうことをする人ではない人がここまでおかしくなってしまう。今回の物語の発端は、それほどの大きな事件だということを踏まえて、しっかりと表現していけたらと思っています。もちろん、当事者以外では計り知れないことではありますが、人は大き過ぎる悲しみを背負った時、普通ではいられなくなるのかなと想像し、もし自分の身に同じことが起こったら…と思いを巡らせながら紘海を演じています」
写真/福本邦洋 文/木全幸代 ヘアメイク/山口久勝(アルール) スタイリスト/多木成美 (C.コーポレーション) 衣装協力:ジャケット、ニット、パンツ/CYCLAS(シクラス)、The SECRETCLOSET ROPPONGI(ザ シークレットクロゼット 六本木店 03-6721-1155)、ピアス、ネックレス、リング/Hirotaka(ヒロタカ)、(Hirotaka 表参道ヒルズ 03-3478-1830)
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1986年8月22日生まれ、兵庫県出身。近作に、大河ドラマ「どうする家康」(23年NHK)「花のれん」(25年テレビ朝日系)など。