杉元VS二階堂! 大迫力の肉弾戦の行方は?
3月13日(金)公開
前作から1年半を経て、再び動き出した『ゴールデンカムイ』。壮大な原作の前半パートのクライマックスにあたる“網走監獄襲撃編”の撮影は、2025年の1月からスタートしていた。広大な敷地に突如現れた網走監獄のロケセットは、実物(*現在は「博物館 網走監獄」として保存されているもの)をドローンで撮影しスキャンして建てられたというだけあって、リアリティーがすさまじい。後にスタジオ部分と合成するとはいえ、これだけの建物が目の前にあると役者陣の士気は否が応でも上がるというもの。厳しい寒さはもちろん、昼夜逆転の完全ナイターロケが続くという過酷なスケジュールではあったが、主演の山﨑賢人(杉元佐一役)をはじめ全員がどこか楽し気な様子も前作と変わらない。ただ本作は男性陣がたくましい肉体を披露するシーンが多く、山﨑は前作よりさらに体を鍛え、精悍な顔つきになっているようにも見えた。この日は監獄の敷地内で、杉元に激しい恨みを抱く二階堂浩平(栁俊太郎)との激しいアクションシーンを撮影中。公私共に仲が良いという山﨑と栁はカメラが回る直前まで笑い合ったりと和やかな雰囲気だったが、その格好は冷静に見るとなかなかハード。杉元の顔には相変わらず深い傷がいくつも刻まれており、耳を失った二階堂の頭をすっぽり覆うヘッドマスクは今は亡き洋平(杉元に殺された浩平の双子の弟)の耳が留め金に使用されている。ただこのヘッドマスクはレイテックス製のため風を通さないらしく、意外に温かいとか。だが夜が更けるごとに寒さは強まり、おまけに雪までちらついてくる。『ゴールデンカムイ』といえば雪の印象も強いだろうが、今回は冬設定ではないので雪のシーンはなく、逆に雪が止むのを待つ時間が発生することも多々。巨大な照明をクレーンで吊るし、真っ暗な空間が2人のいる場所だけこうこうと照らされる中、本格的なアクションがスタート。いきなりトップギアをかけ、すさまじい肉弾戦に突入する2人。突き付けた銃口を杉元にあっさりはらいのけられ、「うにゃあああ!」と独特の雄叫びを上げながら、それでもしぶとく応戦する二階堂の戦闘能力は予想以上に高い。アクション監督から「ちょっと勢いが良すぎるから、もう少しスピード落とそうか」という発言が飛び出すほど、2人の動きは異常にスピーディー。テストではもちろん地面にマットを敷いてのアクションだったが、いざ本番になるとマットは撤去。スタッフの「マット、バイバイ~!」というかけ声に思わず笑顔になる2人。肉体と肉体がゴツッとぶつかり合う音がリアルに聞こえてくるほど危険も伴うアクションではあったが、撮影は1発OKが続く。カットがかかる度に「大丈夫でしたか?」と確認するアクション部に、「全然大丈夫です!」と余裕すら感じさせる2人の息の合い方は見事だった。前作ドラマ版の演出も担当していた片桐健滋監督は終始落ち着いた穏やかな佇まいで、役者とも対等に言葉を交わし合う姿が印象的。見ているだけでも寒さを一瞬忘れるほど熱い撮影は、夜が明けるまで続いた。
<続きは、日本映画ナビVOL.121をご覧ください。>
文/遠藤薫
監督/片桐健滋 脚本/黒岩勉 出演/山﨑賢人、山田杏奈、眞栄田郷敦、工藤阿須加、栁俊太郎、塩野瑛久、矢本悠馬、大谷亮平、高橋メアリージュン、桜井ユキ、勝矢、中川大志、北村一輝、池内博之、木場勝己、井浦新、玉木宏、舘ひろし
東宝配給 3月13日公開 ©野田サトル/集英社 ©2026映画「ゴールデンカムイ」製作委員会
